5th 企画上映・ゲスト

当地から映像作家を生み、さらにその作品の配給も目的にするこの部門。厳選な審査による入賞作品を上映。また、日本の自主制作映画の不滅の傑作、寺田裕之監督作品「終」を同時上映、ゲストとしても参加してくれる。鮮烈な映像群にぜひご期待下さい。

　この度は、第５回長岡アジア映画祭にご招待いただきありがとうございます。最近は青少年の犯罪がいろいろと取り沙汰されていますが、私もあの頃を振り返ると、言葉ではどうにも表現することの出来ない気分に常時浸されていた気がします。もし映画作りに出会えなかったら今日の自分はどうなっていたのか想像もつきません。当時の私は、代償行為として映画の中で暴力や犯罪を描いていたのではないかと思うこともあります。現在も、映画に限らず何かを表現することは続けています。創作し続けることによって心の平衡感覚を保っているのだと最近感じるようになりました。最後に、今回の映画祭のご成功をお祈りいたします。（寺田裕之）

「終」1980（53分）8mm
空き巣狙いが趣味の三人の高校生がたどる破局。
主演：利重剛　製作：成蹊高映研
音楽：村井俊夫ほか
日本映像フェス大賞、東京都知事賞受賞。

寺田裕之
1962年生まれ　東京都出身
成蹊高校映研で映画を撮り出す。同部には映画監督の手塚眞、利重剛、小中和哉が在籍。高２初監督作品「終」は秀逸な演出で一躍自主製作映画の寵児に。16ミリ作品「死神特急」は各地の映画フェスでグランプリ受賞。現在、東京で福祉教材の制作を手掛けているが、今の邦画界でも絶対活躍してほしい映像作家だ。

1965年９月５日東京生まれ。
85年「ビー・バップ・ハイスクール」で衝撃的デビューを飾り、日本アカデミー賞等その年の新人賞を総なめに。この作品はシリーズ６作が作られいずれも大ヒットを記録し大型映画スターとして脚光を集める。映画出演作に、人気テレビドラマの映画化「あぶない刑事」シリーズ、「紳士同盟」「新宿純愛物語」「ラブ・ストーリーを君に」「悲しい色やねん」「福沢諭吉」「きけ、わだつみの声」等多数。テレビドラマでも人気を集め最近では「眠れる森」「氷の世界」「週末婚」が話題となり現在、ＮＴ２１毎週木曜夜８時54分から放送中の「つぐみへ…｣に出演中。また８月18日には、フジテレビ系にて『ほんとうにあった恐い話～十二日間の悪夢』（金曜エンターテイメント）が放送される。さらに８月末には日中共同制作ドラマ「桜桃の実る谷」（前・後編）がＮＨＫで放映予定。｢ジェネックス・コップ」の好演で香港でも出演依頼が殺到し、ケリー・チャンの婚約者を演じた「東京攻略」が公開待機中。今後ますます国際的な活躍が期待される。

仲村トオル



16mm／カラー／1時間47分製作：映画「放課後」製作委員会／小林茂／協映監督・撮影・編集・ナレーション：小林茂　日本初公開。ハンディのある子もない子もいっしょに遊ぶ札幌の学童保育所「つばさクラブ」を舞台に作られたこれまでの映画「放課後」（20分）「自転車」（50分）に、完成したばかりの第３作「雪合戦」（57分）を加えたオムニバス映画。「雪合戦」は北海道の雪にまみれて遊ぶ子どもたちのエネルギーが爆発。社会背景にもカメラが踏み込む。「こどもたちの生きる力にこそ希望という言葉はふさわしい」。（小林茂）

小林　茂ドキュメンタリー映画撮影監督、写真家 1954年生れ。「福祉」を問い続ける柳沢寿男監督の作品に助監督として参加したのを機にドキュメンタリー映画の世界に入る。佐藤真監督「阿賀に生きる」の撮影により日本映画撮影監督協会第１回JSC賞受賞。アフリカのウガンダの孤児たちを写真取材し写真展「ウガンダに生れて」を全国で開催。北海道で炭坑のドキュメンタリー「闇を掘る」の撮影に参加、完成が待たれる。97年初監督として「放課後」を完成。にいがた映画塾には第一期から撮影講師として参加。長岡市在住。

「仲村トオルトーク+ジェネックス・コップ」整理券発行について