第2回長岡インディーズムービーコンペティション

審査結果・講評(敬称略)

グランプリ

「ウプレ」 山田祐輔
  • 完成度が高く安心して観ることが出来ました。余韻が残り色々と思いを巡らせることが出来る素敵な作品です。
  • 愛と生を肯定するラストシーンに深く感動。これもうますぎて、どうかと思ったが、本作が上映され多くの方々に観てもらえることを思うとグランプリに異存はない。
  • 作り慣れた印象で安心してみていられました。ただなんとなく、どこかで観たことがあるような内容でオリジナリティに欠けるとも思いました。
  • 懸命に生きる女性、親子の関係、幼い頃の記憶、感動的なラストまで飽きさせることなく観せる手腕に脱帽。前向きな作品でとても気持ちがいい。何度も鑑賞に堪えうる数少ない作品。欲を言えばきれいにまとまりすぎか。ところでウプレって何?

 

準グランプリ

「ひとやすみ」 関谷洋美

  • 淡々としていましたが観ていて飽きる時間がありませんでした。映像でないと出来ないストーリーだと思いました。
  • 自分のリズムを掴んでいるテンポに好感。加茂の大自然が素晴らしく映画のロケーションにとてもふさわしい。加茂のお偉いさん達はこの作品を全国に売り込むべきだ。
  • なんて事はない淡々とした内容でしたがFM(それも加茂)を使っているところがとにかく新鮮。私も寺泊〜長岡〜県央(加茂も含め)ドライブするので、自分とリンクするような親近感が面 白かったです。ただ途中、ちょっと間延びしてしまうシーンがあったのが気になりました。
  • FM放送を使って進行させるアイディアに感心。県内からの応募作の中にも優秀な作品があって良かった、と素直に喜んだ。もう少し自転車の男性の存在を効果 的に使えないだろうか。

 

エンターテインメント賞

「スターブレイザー大作戦」 おおなりてつや

  • 文句なしです!!面白かった!!選考しながら私たちだけで観るのは勿体ない、たくさんに人たちに観て欲しい、心の底からそう思いました。
  • 自動ドアのマヌケな効果音だけで特撮ドラマへの偏愛が伺え爆笑したが、とてもうますぎて、本コンペの対象外という気がした。
  • 文句なく私の中ではNo.1の作品です。あのバカバカしさ、くだらなさ、それを真剣にやる出演者の熱演には脱帽! 船内が普通 の家(それもけしてキレイとはいえない)という企画も面白さを盛り上げていて最高!ただテレビCMが入るような作りはこり過ぎで映画っぽくないかもしれません。1話目が一番いい感じに仕上がっていて、後がそれに続かなかったのが欲を言えば難点でしょうか。
  • おたく系の作品かと身構えていたが、見事にしてやられた。最高に楽しい。ある意味すでにプロを越えている。 ただ作品の性格上グランプリには推しにくい。

 

 

審査員特別賞

「フリーキッチン」 中村研太郎

  • 初めての映画とは思えなかったです。ひょっとしたらひょっとして、この方はオオバケするかも…。
  • 爽快なまでに倫理やモラルを吹き飛ばす破天荒な勢いがスゴイ! 扉の向こうで容赦なく凶器を振り下ろす姿に「悪魔のいけにえ」を初めて観た衝撃を思い出した。今回のイチオシ!
  • 血とか、ホラーとか全然ダメな私ですが面白かったです!(血のシーンは凝視しませんでしたが)なぜ人肉?という疑問さえも最後には気にならないようなストーリー展開にドキドキしっぱなし。それでいて最後にはホッとシアワセ感さえも漂う不思議な作品でパワーを感じました。音楽の使い方もセンスが良かったです。40分があっという間で長さを感じませんでした。中村さんの怖くない映画も観てみたいです。
  • 演出といい、脚本といい、これで初監督とは信じられないほど出来が良い。ただ内容がこのコンペにはそぐわないかも?ファンタスティック映画祭に出すべき。

 

入選作品


「ねむるように」 岩尾雷太

  • おもしろかった。展開が見えたのが残念。
  • オープニングのカッコ良さに目を奪われたが、物語が進むにつれ意外性が消失していくのが惜しかった。
  • 「○○サスペンス劇場」のような内容で面白かったです。キャスティングがキャラクターと合っていたのもいい。ただ最後がベタな感じなのでもう少しひねりがほしかったような気もします。
  • 安心して観ていられる。おっ、と思わせる導入部だが映画が進むにつれて展開が見えてしまう。


「愛の使者ラブラブ星人」 内田伊久

  • 笑えました。いちばん笑ったのは地球滅亡を知った彼女が携帯でキライだった女の子に電話するところです。フィクションとわかっていてもああいうシーンがあると妙にリアルでその匙加減が絶妙だったと思います。
  • 面白かったです。役者さんもなりきっていて◎。CGと実写の組み合わせがベタベタでバカらしくて面 白い。私個人の好みなんですが面白さだけが全面に出ていてホロリとこなかったのが残念。
  • どぎつめのCGを絶妙なバランスで効果的に使っていて好感が持てる。多少中だるみ気味なのでもう少しテンポよく。


「バカは死ななきゃ治らない」 山岡大祐

  • 笑えました。こういう二人ってどこかにいそうですよね。彼がテクノで彼女がビジュアル系っていうのも壺にはまってました。ただ、あまりに表現力がありすぎて私が女性のせいかもしれませんがあの彼に対して苛立ちを感じすぎてしまって疲れました。もうすこし、笑えるとよかったです。
  • セリフは面白いと思いますが、全然カップルっぽくないキャスティングで(そこが狙いなのでしょか?)リアリティがなさすぎる。主役の男一人のわがまま映画みたいでイライラしっぱなし。まさにタイトル通 り「こんな男だから、女も未練なく別れるんだよね。」と思ってしまいました。観客がそう思うということは狙い通 りなのかもしれませんが女の私から見るとストレスのたまる作品でした。
  • 見事なセリフの応酬に驚いた。書いた人も立派なら見事に演じた二人も立派。ひょっとしてあの二人の実話?


「1 NIGHT」 真保 巌

  • 映画の本当の意味を感じました。映画は作る人と観る人がいて成立するものですよね。作る側のエゴの押しつけや、訳の分からない自己満足映像を芸術と呼ぶ勘違いな人たちに対しての強烈なアンチテーゼだと思いました。しかも、それを嫌味ではなくユーモアでくるんで表現していて、なおかつ創作の純粋な悦びも描いていてよかったです。インディーズで映画を撮る人たちに是非観て欲しい一本です。
  • この監督の「鬼ごっこ」(でしたっけ)をとても面白く観た者としてはやはりそれ以上のものを期待してしまいます。
  • 情熱は伝わった。素人くささがものすごいけどそこが面白い。エンディングの作りが最高にウケたけど、ちょっとクドかったかな…。ただコレは最初だから許されるビギナーズラック的な感じなので次回作を頑張ってほしい。このテは2度目は通 用しないと思いますので。
  • 単純明快なテーマが良い、勢いもある、ただもう少しキャラクターに工夫が欲しかった。