第17回長岡インディーズムービーコンペティション 作品解説
グランプリ
洗濯機は僕らを回す
2014.2 日本 17分
監督・脚本・編集 古新舜
撮影 古屋幸一、録音 栃木光信
制作プロデューサー 赤間俊秀、音楽 庄子智一
主題歌 オニツカサリー「エンデューロ」
出演
ひもの屋カレイ、仁後亜由美
作品解説
茂木繁は見合いに遅刻して走っている中、田畑に捨てられた洗濯機を見つける。ひょんなことから洗濯機にはまってしまう繁。通りかかる人にことごとく無視されながら、これからお見合いをする相手の幸子もその場所を通りかかる。
繁は幸子が見合い相手だと気付かないまま洗濯機から自分を抜いてもらうよう嘆願する。
れすとえりあ
2015.6 日本 30分
監督・撮影・脚本 小崎基広
作品解説
自分の不甲斐なさに耐えられなかったケンジは友人の誕生パーティーから逃げ出し、当てもなく車を走らせた。高速道路の休憩所で目を覚ますと、ケンジはそこで男に置き去りにされた女アヤと出会う。
男に騙されたのだとアヤを諭すが、彼女はそれを信ようとせず、次第にケンジはいらだちを募らせていく。(人生に疲れた男ケンジが、気をとりなおして再スタートを切るまでのちょっとした物語。)
準グランプリ
さよならファンタジー
2015.5 日本 20分
監督: 木場明義
助監督: 土井翔史
出演: 藤井太一 、立石脩 、吉川柳太
新川まなみ 、石尾吉達
作品解説
行方不明になっていた兄が4年半ぶりに突然帰ってくる。彼はその間、異世界で勇者となって悪の魔王と戦ってきたのだと言い張るのであった。
多摩川サンセット
2013.5 日本 30分
監督・脚本・編集・撮影 渡邉高章
音楽 押谷沙樹、 渡邉高章
出演
舟見和利、星能豊、松井美帆
鈴木正子、小林美萌、山家浩
作品解説
敦司と一郎は今日も多摩川の土手で暇を持て余していた。腹が減った二人は近くに住む渡辺を訪ねるが本人の姿は無く、代わりに正体不明の女が迎えてくれるのだった……。
二人の男と一人の女、出逢いは偶然、別れは必然、多摩川沿いの物語。
審査員特別賞
季節の午後
2015.1 韓国 7分
監督 Kim Seojin,Jung Eun chae
作品解説
スジソは病気にかかったヨソヒと別れるようになる。
まだ寒かった春、sの向こうの冬。
約束の時間に君に会いに行く道。
思い出が満載だ。
たむほりっく0
監督 高嶋義明
スタッフ
塩出太志、田村専一、星野祐樹、
堀川裕樹、加藤啓介
出演
ほりかわひろき、田村専一、星野祐樹、仁後亜由美
香取剛、長岡明美
作品解説
隕石による地球最後の日。
僕(堀川)は、星野君に虐められていた。
田村君は、星野君から歌で僕を助けてくれた。
田村君は、僕に「音楽は争いも隕石もなくしてくれる」と教えてくれた。
田村君に憧れて、僕は音楽を始めた。
25年後、僕は偶然田村君と出会った。
田村君は、妹夫婦の家に居候してた。
そして、また隕石が地球に近づいて来た。
観客賞
福井の旅
監督: 木川剛志
プロデューサー:宮田耕輔 、脚本:大石環希
撮影監督: 小南秀一 、製作: 妄想福井プロジェクト
主題歌: ザ★バンジーズ「僕と一緒に」
作品解説
上方の落語家、北前亭鯛助は、かつて一世を風靡した売れっ子タレント、だった。
いつしかブームは過ぎ去り、今はラジオ局のレギュラーが1本だけかろうじての仕事。
そんな折、落語家を廃業した兄弟子、蝦吉から電話。「福井に来てわしの代わりをや
ってくれ」それが兄弟子の用件だった。ラジオ番組も打ち切られ、仕方なく福井に向かう鯛助。そこで出会ったには、兄弟子の無茶振りと思いやりだった。
監督賞
チエコ クエスト
監督: 松本卓也
撮影: 岩崎登 音楽: 庄子智一
出演: 筑井美佑輝 、松本美樹 、仲根夏姫 、岡義廣
作品解説
実際に伝えられている奇妙な伝説を基に、女子高生の奮闘を描くハートフル・コメディ。
奨励賞
ふたり、ふたつの再見
監督・脚本・編集: 富田洋史
撮影監督: 城田柾
出演: 佐藤智広 、三品優里子 、
伊藤慶徳 、飯塚奈美子
作品解説
この作品は大学の卒業制作として作りました。
今の世の中、夢を持つことに対して消極的な若者や大人が多いと感じております。
いつか、夢や理想を持つことに限界を感じる時がくるかみしれません。ただ、その時まで目の前の大切な夢を何となくでもいいから見つけてほしく制作いたしました。
人虫
監督: 出澤暁
プロデューサー: 下地侑 助監督: 菊池祥太、松本恵 撮影: 室井大地、高橋良多
録音: 内田俊介、渡辺太一郎 制作: 土持幸平、小室大輔
出演: 折田侑駿、 杉田彩佳、 佐伯美波、 比佐仁、 武田祐一、 新井秀幸
作品解説
人間そっくりの虫が、心が傷ついた人間の女に出会い恋をする物語。
山の中で人虫たちが生まれる。その冬生まれた人虫は1号から3号の3匹。
人虫は冬の短い間だけ生きられる虫である。生まれてすぐに人虫1号と2号は、沢田という人間にすぐ捕まってしまう。3号は運よく捕まらずに、山の中へ逃げて行く。沢田は人虫たちを毎年捕まえて生活している人間なのだ。
ある日、人虫1号は風俗嬢のユウキと出会い一目惚れする。虫がまとわりつくように、ユウキにつきまとう1号。
ノリコ
監督: 小林遼
撮影: 栗原亮
出演: 嵐晴香 、安藤真輝 、和田耕
作品解説
ノリコは、一人でギターを弾くのが好きな弟、「オーちゃん」と暮らしています。弟の自立を願うノリコは、彼の音楽をたくさんの人に聴いてもらうべく、孤軍奮闘していた。ひょんなことから、職場の同僚の筧さんも手助けしてくれるようになり自体は好転していく……。
ロケ地は全て地元横浜市金沢区です。
審査員評
高木 秀俊氏
■人虫
冒頭の落ち葉の下から人が現れるシーンは、インパクトがあり引き込まれる。
ヒロインが小澤征悦に似ていて印象的だった。
シーンが飛んで話の展開がつかめなかった。
■福井の旅
落語を最後まで聴きたかった。
ほのぼのとして良かった。
主題歌が良かった。
■れすとえりあ
顔のアップが多いのが気になった。
車中の一人芝居が良かった。
最後のアナザーストーリーみたいなオチが良かった。
■あかかがち
昭和の怪奇ミステリーの影響を感じ、人の好みが限定されると思う。
全体的にモノクロだったが、カラーが感じられる不思議な感覚がした。
■季節の午後
短く、余白を感じさせるポエムみたいな雰囲気があって良かった。
韓国の風景が、日本と微妙に差があり、不思議な感覚が良かった。
映像が、まるでスチール写真のようで美しい。
■チエコクエスト
明るく元気になれる。
■仮面の少女
仮面が何を意図して使うのかわからなかった。
■ふたり、ふたつの再見
昔の自主映画の雰囲気で、新鮮味がない。
■ノリコ
終わり方が唐突だったのが気になる。
エンドロールが早い。
姉の狂気がだんだん迫ったきて、さぶイボが出た。
■洗濯機が僕らを廻す。
場面転換が少なくした上で、話に引き込ませる力があった。
登場人物が少なく、ストーリーがシンプルで良かった。
■多摩川サンセット
淡々と飄々と、日常を描いているのが良い。
■さよならファンタジー
話のテンポや展開がわかりやすくて良かった。
作品作りがこなれているが、映像や音楽がチープな感じがする。映像は奥まピントが合う映像になっていると思う。
■たむほりっく0
挿入歌が、ヒットしそうなくらい良くて、細かいにまで愛情が注がれていると思う。
総合点が高いと思う。